【2026年版】CCNAの勉強の順番|10ステップと到達判定つき学習ロードマップ
参考書は買ったものの、第1章のOSI参照モデルで止まっている。CCNAの勉強で順番に迷う人は、教材選びよりも先に「どこから手をつけるか」でつまずいています。
結論から言うと、CCNAの勉強の順番は、暗記量の多い分野からではなく「他の分野の土台になる分野」から積むのが正解です。この記事では、私が1,000名以上を指導する中で最も脱落が少なかった学習順序を10ステップで示し、各ステップの目安時間と到達判定、分野同士の依存関係まで具体的に整理します。
この記事の結論
- CCNAはOSI参照モデルの丸暗記から始めると、ほぼ確実に第2章で手が止まります。
- 正しい順番の原則は「土台になる分野を先に、暗記だけの分野を後に」です。
- 推奨する学習順序は10ステップ。未経験の目安は合計160〜200時間です。
- サブネット計算は3番目に置きます。ここを後回しにすると全分野が詰まります。
- 各ステップに到達判定を置き、「読んだ」ではなく「できた」で次へ進みます。
CCNAの勉強をOSI参照モデルの暗記から始めてはいけない理由
CCNA(試験コード200-301)の参考書は、ほぼ例外なくOSI参照モデルから始まります。そのため多くの人が、7つの層の名前と順番の暗記を最初の課題にします。
これが最初の分岐点です。OSI参照モデルとは、通信の役割を7つの層に分けて整理した考え方のことです。役割を整理するための「物差し」であって、それ自体が何かを動かすわけではありません。
物差しは、測る対象を知ってから使うほうが速く身につきます。スイッチもルータも見ていない段階で層の名前だけ覚えても、その言葉はどこにも接続されません。
最初にやるべきなのは、暗記ではなく全体像の把握です。パソコンからWebサイトが表示されるまでに、どの機器が何をしているのか。スイッチとルータは何が違うのか。この2点を説明できれば、OSI参照モデルは後から自然に埋まります。止まった状態からの立て直しはCCNAの勉強で挫折する人の共通点で扱っています。
CCNAの学習順序を決める3つの原則
順番を自分で組み立てるなら、次の3原則を守れば大きく外しません。
原則1:土台になる分野を先に置く。 2進数とIPアドレスが分からないままサブネット計算に入ると、計算方法ではなく数字の意味で止まります。
原則2:暗記だけの分野は後ろに置く。 ケーブルの種類、機器の役割、プロトコル名の対応表などは、他の分野を理解していれば短時間で入ります。最初に置くと退屈な暗記が続き、そこで止まります。
原則3:手を動かす分野を早めに1つ挟む。 シミュレータでコマンドを打つ体験を前半に入れると、以降の理解速度が明確に上がります。読むだけの期間が長いほど挫折率は上がります。
| よくある順番 | 何が起きるか | 推奨する順番 |
|---|---|---|
| OSI参照モデルの暗記から入る | 言葉が対象と結びつかず第2章で停止 | 全体像を掴み、層の役割は後で埋める |
| 参考書の章順にそのまま進む | サブネット計算が中盤に来て長期停止 | 2進数とIPアドレスの直後に前倒しする |
| 参考書を3周してから問題集へ | 本番形式に触れるのが遅く時間配分を練習できない | 各分野の学習直後にその分野の問題を解く |
| シミュレータは最後にまとめて触る | コマンドが定着せずSim問題で時間切れ | 学習の前半で導入する |
CCNAの推奨学習順序10ステップ
未経験から始める場合の推奨順序です。運用監視などの経験がある人は、ステップ1と2を大幅に短縮できます。
- ネットワークの全体像を掴む:家庭のルータから会社のネットワークまで、機器がどこに何台あるかをイメージできる状態にします。
- 2進数とIPアドレスの基礎:10進数と2進数の変換、サブネットマスクが何を表しているかを理解します。
- サブネット計算:ネットワークアドレス、ブロードキャストアドレス、ホスト数を手で出せるようにします。
- スイッチングの基礎:MACアドレステーブル、VLAN、トランクポートまで。VLANの意味が腹落ちするかが分かれ目です。
- シミュレータの導入:Packet Tracerを入れ、スイッチ1台にVLANを作るところまで自分の手で打ちます。
- ルーティングの基礎:ルーティングテーブルの読み方とスタティックルート。経路が選ばれた理由を説明できる状態にします。
- 動的ルーティング(OSPF):隣接関係の確立からエリア、経路の広告まで。サブネット計算の力が試されます。
- IPサービス:DHCP、NAT、ACL、NTP、SNMP、Syslogなど。ACLでワイルドカードマスクが出るため、ステップ3が効きます。
- セキュリティの基礎と無線:ポートセキュリティ、AAAの考え方、無線LANの基本構成まで。
- 自動化と総仕上げ:自動化とプログラマビリティを押さえ、問題集・模擬試験・Sim問題の演習に時間を集中させます。
この順序は、v1.1の出題比率(ネットワークの基礎20%、ネットワークアクセス20%、IPコネクティビティ25%、IPサービス10%、セキュリティの基礎15%、自動化とプログラマビリティ10%)とも整合します。配点が最大のIPコネクティビティに、土台を積んでから入る形だからです。
各ステップの目安時間と到達判定
順番を決めても、次へ進む基準がなければ消化不良になります。各ステップには「読んだか」ではなく「できたか」で判断する到達判定を置いてください。
| ステップ | 目安時間(未経験) | 到達判定 |
|---|---|---|
| 1. 全体像 | 10時間 | スイッチとルータの違いを説明できる |
| 2. 2進数とIPアドレス | 15時間 | /24や/26が何ビットのことか即答できる |
| 3. サブネット計算 | 25時間 | 任意のアドレスとプレフィックスから範囲を1分で出せる |
| 4. スイッチング | 25時間 | VLANとトランクが必要な理由を説明できる |
| 5. シミュレータ導入 | 10時間 | 手順書を見ずにVLANを作り確認コマンドを打てる |
| 6. ルーティング基礎 | 25時間 | テーブルを見て次にどこへ転送されるか答えられる |
| 7. 動的ルーティング | 20時間 | OSPFを2台間で設定し経路が載るまで自力で行ける |
| 8. IPサービス | 20時間 | ACLをワイルドカードマスク付きで書ける |
| 9. セキュリティ・無線 | 20時間 | 用語を見て何を守る仕組みか説明できる |
| 10. 自動化と総仕上げ | 30時間 | 模擬試験を通しで解き時間内に終えられる |
合計200時間です。運用経験がある人は80〜120時間が目安です。ペース配分はCCNAの勉強時間で分野別に整理しました。
順番を間違えて止まる前に、学習の設計図を手元に置いておきませんか。
CCNA合格を最短化する【5大特典】を無料でお渡ししています。毎朝2分の30日合格講座、図解、理解度チェックまで含めて、費用は一切かかりません。
分野同士の依存関係を知ると順番で迷わない
参考書によって章の並びは違います。それでも迷わなくなるのは、分野同士の依存関係を知っているときです。左が先に必要な分野、右がそれを前提にする分野です。
- 2進数 → サブネット計算:ビットの感覚がないと、手順を覚えても応用が効きません。
- サブネット計算 → ルーティングテーブル:どの経路に一致するかは、範囲の判定そのものです。
- サブネット計算 → ACL・OSPFのワイルドカードマスク:ここで再び出ます。逃げ切れません。
- VLAN → トランク → スパニングツリー:VLANが曖昧なままSTPに入ると、何を止めているのか理解できません。
- ルーティングテーブル → スタティックルート → OSPF:動的ルーティングはテーブルを自動で埋める仕組みです。テーブルが読めるのが前提です。
- IPアドレスの基礎 → DHCP・NAT:アドレスの割り当てと変換なので、理解の順序は動かせません。
逆に、依存関係の外にある分野は入れ替えて構いません。ケーブルの種類、機器の役割、Syslogのレベルといった暗記中心の項目は、いつ学んでも影響が小さい分野です。
順番を間違えると、決まった4か所で止まる
私が指導してきた中で、学習が止まる場所はほぼ毎回同じです。OSI参照モデルの暗記、サブネット計算、VLANとトランク、ルーティングテーブルの読み方の4か所で、中でもサブネット計算で止まる人が最多です。
この4つはすべて「前提が抜けたまま入ると理解できない分野」です。順番の設計とは、この4か所に必要な前提を先に配っておく作業だと考えてください。
サブネット計算だけは性質が違い、理解ではなく演習量の不足がほとんどです。解き方はCCNAのサブネット計算にまとめてあります。自社の無料問題集InfraGymで正答率が低いのも、常にサブネット、ワイルドカードマスク、スパニングツリーの分野です。この3つには時間を厚く割り当ててください。
順番が決まったら、あとは回し方の問題になる
順序が決まると、次の論点は各分野の回し方です。目安はインプット3、ハンズオン3、問題演習4。各ステップの終わりでその分野の問題を解き、間違えた理由を分類すると、10ステップを終えた時点で弱点の地図ができます。詳しくはCCNAの勉強方法をどうぞ。
もう一点。参考書は1周目で理解しようとしないでください。最も多い質問は「参考書は何周すればいいですか」ですが、周回数は指標になりません。1周目は地図を眺めるだけで十分です。
2027年の改定を見据えても、学ぶ順番は変わらない
現行のCCNA v1.1は2027年2月2日まで受験でき、2027年2月3日からv2.0に切り替わります。v2.0ではAI, Network Operations and Managementという領域が10%で新設されます。
ただし、この10ステップはほぼそのまま使えます。v2.0でもIP Routingが20%、Switching and Network Accessが25%を占め、土台の重要度は下がっていません。削減される項目はケーブル比較やTCPとUDPの比較など、暗記中心で後ろに置いた分野に集中しています。
Cisco自身も、今すでに学習中なら現行試験でそのまま取得することを推奨しています。なお、最終的な出題範囲はCisco公式のExam Topicsが正です。受験前に必ず公式ページで最新版を確認してください。
受験料は46,860円(税込・2026年8月時点)です。価格改定があるため、Pearson VUEの決済画面で必ず確認してください。独学全体の設計はCCNAの独学も合わせてどうぞ。
よくある質問
CCNAはOSI参照モデルから勉強しなくてもいいですか?
丸暗記から入る必要はありません。先に全体像を掴み、スイッチとルータの役割の違いを説明できる状態を作ってください。層の名前と役割は、実際の機器やプロトコルを学んだ後のほうが短時間で定着します。
サブネット計算は何番目に勉強すべきですか?
3番目です。2進数とIPアドレスの基礎を終えた直後に置いてください。ルーティングテーブルの読み方、ACL、OSPFのワイルドカードマスクがすべてサブネットの理解を前提にするため、後回しにすると学習の後半がまとめて詰まります。
参考書の章の順番どおりに進めてはいけないのですか?
そのままでも進められますが、サブネット計算が中盤にある参考書が多く、そこで長期停止しやすい構成です。他の章順は変えず、サブネット計算の章だけを前倒しする方法が現実的です。
Packet Tracerはどのタイミングで導入すべきですか?
5番目、スイッチングの基礎を終えた直後です。VLANを自分の手で作れる段階で導入すると、以降の理解速度が上がります。最後にまとめて触る計画では、コマンドが定着せずシミュレーション問題で時間切れになります。
この順番で進めると合格までどれくらいかかりますか?
目安は完全未経験で160〜200時間、運用経験ありで80〜120時間です。平日1時間・休日3時間のペースなら、未経験で5〜6か月程度が現実的です。週末にまとめて8時間だけという進め方は、ほとんどの人が続きません。
まとめ
- CCNAの勉強の順番は、OSI参照モデルの暗記ではなく全体像の把握から始めます。
- 土台になる分野を先に、暗記中心の分野を後ろに置くのが基本原則です。
- サブネット計算は3番目。ここを飛ばすと後半のほぼ全分野が詰まります。
- 各ステップには到達判定を置き、「できた」で次に進んでください。
- 2027年2月の改定後も、土台となる分野の重要度は変わりません。
独学で止まりやすいところを、先に潰しておきませんか。
CCNA合格を最短化する【5大特典】を無料でお渡ししています。毎朝2分の30日合格講座、図解、理解度チェックまで含めて、費用は一切かかりません。

