インフラエンジニアの英語勉強法|TOEICより先に「技術英語を読む力」を固める3ステップ
英語のエラーメッセージやベンダーの英語ドキュメントを、機械翻訳に貼り付けて「たぶんこういう意味だろう」で作業を進めていませんか。
インフラエンジニアが最初に伸ばすべき英語の力は、会話でもTOEICの点数でもありません。目の前の英文を、自分の力で正しく読む力です。この記事では、英語が苦手な人でも順番どおりに進められる「技術英語を読む力」の固め方を、3つのステップで解説します。
インフラエンジニアが英語で困るのは「読む」場面がほとんど
インフラの仕事で英語に出会う場面を並べてみると、ほとんどが「読む」場面です。
- 機器やOSが出すエラーメッセージ・ログ(Connection refused、%LINK-3-UPDOWN など)
- 製品の公式ドキュメント、設定ガイド、アップグレード手順
- リリースノート、既知の問題(Known Issues)、セキュリティアドバイザリ
- 海外ベンダーのサポートからの回答、メンテナンス通知
英語で会議に出たり、電話で説明したりする場面がない人でも、これらは毎日のように目にします。だからこそ、英語の勉強は「読む」から始めるのが一番の近道です。
TOEICの勉強だけでは技術英語が読めない理由
TOEICの点数は、転職や昇格の書類では評価の材料になります。ただし、TOEICで扱うのはビジネス一般の場面と語彙です。技術英語には、TOEICではあまり練習しない特徴があります。
- 主語や冠詞が省かれた短い文が多い(Interface down. / Authentication failed.)
- 名詞がいくつも並んで1つのかたまりになる(BGP neighbor state change)
- unless や not all のように、1語で条件や否定の範囲が変わる
- must not と do not have to のように、似た形で意味が正反対になる
機械翻訳やAIの訳文は自然な日本語になるぶん、否定や条件のかかる範囲を取り違えていても気づきにくいのが落とし穴です。訳文を確かめるためにも、英文そのものを読む力が必要になります。
技術英語を読む力を固める3ステップ

ステップ1 文法の基礎を「読むため」に学び直す
最初は中学英文法の学び直しです。ただし、問題集を1冊やり直す必要はありません。英文を読むのに必要な、品詞と語順、否定文と疑問文の形、動詞の5つの形(原形・現在形・過去形・-ing形・過去分詞)に絞って押さえます。
ステップ2 英文の骨組み(主語と動詞)を取り出す
長い英文も、主語と動詞を見つければ骨組みが見えます。たとえば次の文の骨組みは「The service stopped」です。
例文
The service that handles authentication requests stopped after the update.
→ 骨組み:The service(サービスが)stopped(停止した)
→ 修飾:認証リクエストを処理する/更新のあとで
あわせて、is down(今、停止している状態)と went down(停止した出来事)のように、「状態」と「出来事」を読み分けられるようにします。
ステップ3 条件・否定・義務を読み違えない
最後に、意味を逆にしてしまいやすい表現を練習します。ここを押さえると、作業手順や注意書きを読み違える事故が減ります。
例文で確認:1語の読み違いで作業が変わる

- Do not restart the primary node unless the standby node is fully synchronized.
→ スタンバイ側が完全に同期していない限り、プライマリを再起動してはいけない(同期が終わるまで待つ) - Not all ports are affected.
→ すべてのポートが影響を受けているわけではない(影響を受けていないポートもある) - You must not reboot the device. / You do not have to reboot the device.
→ 前者は「再起動してはいけない」、後者は「再起動しなくてもよい」
どれも、単語の意味を知っているだけでは読み違えやすい文です。必要なのは単語力よりも、文の組み立てを読む力です。
動画で順番どおりに練習するなら
この3ステップを、順番どおりに動画で練習できるようにしたのが Udemy講座『インフラ・ネットワークエンジニアのための技術英語【読む編】』 です。5章・26レクチャー、約2時間半の動画で、各レクチャーに確認テスト、各章に章末テストがあります。
- 第1章 インフラ英語のための文法の基礎(品詞と語順、否定文と疑問文、動詞の5つの形など)
- 第2章 インフラ英文の骨組みをつかむ(主語と動詞の取り出し方、「状態」と「出来事」の読み分け)
- 第3章 条件・否定・義務・可能性を読み違えない(if・unless、not all、must not と do not have to など)
- 第4章 技術ドキュメントと注意事項を読む(Note・Warning、手順文、リリースノート)
- 第5章 エラーメッセージとログを読む(refused・timed out・denied、ログ1行の読み方)
中学英文法から始めるので、英語に苦手意識がある人でも取り組めます。会話や発音、TOEICのスコア対策を目的にした講座ではないので、その点はご注意ください。
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- 『インフラ・ネットワークエンジニアのための技術英語入門〈書く・伝える編〉』:問い合わせ・障害報告・引き継ぎを「型」で書けるようにする続編です。
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- インフラエンジニアが英語で困るのは、エラー・ログ・ドキュメントを「読む」場面
- TOEICの勉強だけでは、技術英語特有の短い文や条件・否定の読み分けは身につきにくい
- 文法の学び直し → 骨組みの取り出し → 条件・否定・義務の読み分け、の順で固める
英語は、一度身につけた読み方が陳腐化しにくいスキルです。まずは1日1レクチャーから始めてみてください。
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