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はじめてのTCP/IP基礎講座


🔌 TCP/IPとは?

TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)は、現在のインターネット通信や企業内ネットワーク(イントラネット)において標準的に使われている通信方式です。

「TCP/IP」はひとつの技術ではなく、複数の通信プロトコルの集合体であり、その中でも特に中心的な役割を担う TCPIP からこの名前が付いています。

💡 代表的なTCP/IP関連プロトコル群

  • IP(通信の宛先指定)
  • ICMP(通信状況の通知)
  • TCP / UDP(通信の方法)
  • HTTP / HTTPS(Web通信)
  • SMTP / POP3(メール送受信)
  • SSH / Telnet(リモート接続)

🏗 TCP/IPの4階層モデルとは?

TCP/IPモデルは、通信処理を4つの階層に分けて整理しています。これにより、各層が独立して役割を果たし、ネットワーク全体の設計やトラブルシューティングがしやすくなります。

TCP/IP階層主な役割対応するOSI層
アプリケーション層アプリごとの通信処理アプリケーション層〜セッション層
トランスポート層通信の信頼性とデータ転送制御トランスポート層
インターネット層IPアドレスによる通信経路の選択ネットワーク層
ネットワークインターフェース層物理的な通信・MACアドレスの管理データリンク層 + 物理層

🧱 各階層の具体的な役割と使用されるプロトコル

🎯 アプリケーション層

役割: 各アプリケーションごとの通信内容を取り扱う層。
主なプロトコル:

  • HTTP / HTTPS:Webページの閲覧
  • FTP:ファイル転送
  • SMTP / POP3:メールの送受信
  • SSH / Telnet:リモート操作

📦 トランスポート層

役割: 通信データを適切に分割し、順番通りに確実に届ける層。

主なプロトコル:

  • TCP(Transmission Control Protocol)
    エラー検出・再送・順序制御などを行い、信頼性の高い通信を実現。
  • UDP(User Datagram Protocol)
    軽量で高速。リアルタイム性重視(例:動画、音声、DNSクエリなど)。

🌐 インターネット層

役割: 通信相手を識別し、ネットワーク間をデータが正しく通過できるようにする層。

主なプロトコル:

  • IP(Internet Protocol):宛先を指定するためのアドレス(IPアドレス)を使用。
  • ICMP:通信エラーや経路情報の通知(pingコマンドで使用される)。

🧩 ネットワークインターフェース層

役割: 実際の物理ネットワーク上でのデータ送受信を担う層。MACアドレスを使って直接接続されたデバイス間の通信を制御。

主なプロトコル:

  • Ethernet(イーサネット): 有線LANで広く使われる。
  • PPP(Point to Point Protocol): 一対一の通信に用いられる。

📦 カプセル化と非カプセル化の流れ

通信データは、送信側で各階層のプロトコルが順にヘッダ情報を追加しながら加工されていきます(カプセル化)。
受信側ではその逆に、階層ごとにヘッダを取り除いていきます(非カプセル化)。

🔄 処理の流れ

| 送信側処理 | ↓ カプセル化 |
|—————————-|
| アプリケーション層(HTTPなど) →
| トランスポート層(TCP/UDP) →
| インターネット層(IP) →
| ネットワークインターフェース層(Ethernet) →
| 通信ケーブルに送信 |

| 受信側処理 | ↑ 非カプセル化 |
|—————————-|
| 通信ケーブルから受信 →
| ネットワークインターフェース層 →
| インターネット層 →
| トランスポート層 →
| アプリケーション層で処理完了 |


🌍 実際の通信例:Webページ閲覧の流れ

あなたがブラウザで「https://example.com」にアクセスするときの各階層での動作は以下の通りです:

使用プロトコル内容
アプリケーション層HTTPS(HTTP over TLS)Webページの要求
トランスポート層TCPパケットの信頼性確保
インターネット層IP宛先WebサーバのIPにルーティング
ネットワークインターフェース層Ethernet物理的な通信

📌 まとめ

  • TCP/IPは複数のプロトコルからなる通信ルールの集合。
  • 通信処理は「アプリケーション」「トランスポート」「インターネット」「ネットワークインターフェース」の4階層に分かれる。
  • カプセル化によって通信データは加工され、非カプセル化によって元の形に復元される。
  • OSI参照モデルとの違いを押さえておくと理解が深まる。

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この記事の著者

飯塚 寛也

株式会社iT 代表取締役。ITエンジニアとして現場リーダーを務めた後、ITスクール事業を立ち上げ、事業成長と共に上場企業へ転籍及びM&A。
延べ1000名以上のIT資格取得者を輩出。転職支援成功者800名超。「全てのエンジニアに成長機会を。」という企業理念の元、エンジニアが成長する為の情報発信を行っている。
保有資格:ネットワークスペシャリスト、CCNP Enterprise、その他

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